PVDクロム(Cr)系コーティング
■ PVDクロム系コーティング膜
耐熱性と耐食性に優れた膜。
クロムの優れた滑り性と、耐凝着性が高いことから、
摺動部品、樹脂成形金型や銅材の加工にも使われます。
処理方式の違いから、皮膜性能の異なる膜を成膜することが可能です。低温(200℃)での窒化クロムコーティングも可能であり銅合金、アルミ合金にも処理が可能です。
完全にドライなPVDコーティングですので六価クロムの製造工程からの影響もなく硬質クロムメッキの代替として使用されています。
膜種 | 色調 | Hv硬度 | 膜厚[μm] | 耐酸化温度[℃] | 特長 | 用途 |
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CrN H | 2,000 | 2〜4 | 600 | 耐カジリ性・耐食性・耐熱性、離型性に優れる。 | 樹脂型 金型 |
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CrN A | 1,800 | 5〜10 | 600 | 耐溶着性・滑り性に優れる。 | 金型 | |
CrN X | 1,800~2,000 | 2〜4 | 500 | 低温処理可能(約200℃)。非鉄金属にも処理可能。 離型・耐食性に優れる。 |
樹脂型 各種部品 |
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Cr2N | 1,500 | 2〜3 | 550 | 低温コーティング(300℃以下)が可能で耐焼き付き性・摺動性に優れる。 | 各種部品 |