ドライサーフェス
二硫化モリブデンコーティングの処理方法は？
二硫化モリブデン（ＭｏＳ2)は潤滑性、低摩擦性、耐熱性に優れた固体潤滑剤です。これを自動車部品、工作機械等の産業機器部品等に耐摩擦性の向上、異音防止、ドライ潤滑化等を付与するための技術が二硫化モリブデンコーティングとなります。表面処理の一種ですがは適用分野は広く、また処理物も金属、プラスチック、セラミック、ゴムにも対応でき各種機能を付与致します。
処理の方法は基本的にスプレーコーティングが当社では多いのですがディッピング、タンブリングでも行いますのでネジ、ボルト等の小物部品にも対応できます。コーティング後に焼き付け乾燥を行います。この温度は二硫化モリブデンを保持している結合樹脂、エポキシやポリアミドイミドの硬化条件で焼き付け温度は変わり最高で230℃程度です。種類によっては100℃以下、常温での加工も可能です。
処理の方法は形状、マスキングの有無、数量、材質によって最適な方法を選択いたしますのでご相談ください。
二硫化モリブデンコーティングの主な採用例はステンレスの焼き付き防止のためにナット、ボルト、ワッシャ、耐摩耗性、低摩擦性として各種のラッチ、鍵キー部品、異音防止として内装部品ではバネと接触するシャフトに処理をしています。
エンジンピストンスカートにも採用されていますがタイプとしては硬質バインダーに二硫化モリブデンと共にフッ素樹脂も含んだ低摩擦タイプとなっており当社ではスプレーコーティングにてレース用エンジンから汎用エンジンまでスカートコーティングを提供しています。